本要約

【簡易まとめ】「マインドセット やればできる!の研究」要約と感想

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本要約
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今回は、人生を大きく変える可能性を秘めた一冊、スタンフォード大学心理学教授キャロル・S・ドゥエック先生の著書「マインドセット やればできる!の研究」について深掘りしていきます。

一言で言うと、この本は「たった一つの考え方の違いで、人生が大きく変わってしまう」ことを教えてくれるんです。

マインドセットとは?人生を変える2つの思考法

人間には、大きく分けて二つの「考え方」があると著者は言います。

  1. 硬直マインドセット(Fixed Mindset):自分の能力は最初から「才能」で決まっていて、努力では何も変えられないと考えるタイプです。例えば、「俺は才能がないから」「あいつは才能があるからいいよな」と言って、結局何もやらない人は周りにいませんか?まさにこの考え方ですね。
  2. しなやかマインドセット(Growth Mindset):努力すれば成長できる、能力を伸ばしていけると信じているタイプです。彼らは「俺も努力すれば成長できる」「あいつにできたのなら俺にもできる」と信じています。

著者であるキャロル・S・ドゥエック先生は、20年もの長きにわたりこの二つのタイプの人々を研究し続けました。その結果、驚くべき事実を突き止めたのです。それは、「努力で能力を伸ばしていけると信じている人の方が、大きな結果を出している」ということでした。まさに「努力の勝利」ですね!

才能か努力か?成功を掴む鍵は「信じる力」にあった!

「実際に何かを成し遂げることができるのは、才能と努力のどちらのおかげなのか?」これは誰もが気になる問いですよね。多くの研究者がこのテーマについて調べてきましたが、その結論は「どちらとも言えない」というのが現状です。成功者のパターンは本当にバラバラで、才能がある人がそのまま成功することもあれば、途中で没落することも。逆に、学生時代は目立たなかったのに、努力して成功する人もたくさんいます。

例えば、あのバスケットボールの神様マイケル・ジョーダンも、高校生の頃はそこまで上手ではなく、高校の代表にも選ばれませんでした。しかし彼はその後、毎日朝6時からトレーニングに励み、その結果、世界一のプロバスケット選手になったのです。

つまり、才能と努力のどちらが大事かは人それぞれ。ただ一つ、はっきりしていることがあります。それは、「努力で能力を伸ばせると信じる人が、大きな結果を出している」ということです。大きな結果を出す人は、皆、努力を信じていることが多いのです。

元プロ野球選手イチローさんの言葉も印象的です。「努力せずに何かできるようになる人のことを天才というのなら僕はそうじゃない。努力した結果何かができるようになる人のことを天才というのなら僕はそうだと思う」。

なぜ努力を信じる人が結果を出すのか?行動力の秘密

では、なぜ努力すれば成長できると信じている人の方が、大きな結果を出せるのでしょうか?その答えはシンプルです。それは「行動するから」です。

考えてみてください。もし自分の能力が遺伝で決まっていて、努力ではどうにもならないと信じていたら、そもそも努力なんてしませんよね。例えば、プログラミングができるのは才能があるから、できないのは才能がないから、と考えるなら、わざわざ勉強する意味がなくなってしまいます。自分よりすごい人がいたら、「あの人は自分より才能があるから」と諦めてしまうでしょう。

しかし、逆に「努力で変えられる」「俺だってやればできる」「あいつにできたのなら俺にもできる」と努力を信じている人は、行動し続けることができます。朝早く起きて勉強したり、他の人よりも多くの時間を努力に費やしたりするでしょう。その結果、本当に成長し、大きな結果を出せるようになるのです。

この「努力で自分の能力を伸ばせると信じる」しなやかマインドセットになることが、成功への鍵だと言えるでしょう。

あなたは「才能型」?「努力型」?ハイブリッドなマインドセットの真実

「よし、私も今日からしなやかマインドセットになるぞ!」そう思ったあなた。ちょっと待ってください。実は、ほとんどの人が「両方のマインドセット」を合わせ持っているんです。

つまり、人それぞれ「これは才能だと思う部分」と「これは努力でどうにかなると思う部分」を持っているわけです。例えば、プロ野球選手になるには「体格の問題もあるから才能」だと感じる人がいる一方で、マラソンで42.195kmを完走するのは「練習すればできる」と努力を信じる人もいるでしょう。

結果を出す人は、自分が取り組んでいることに対しては「努力で成長できる」と信じています。この本では、「自分の人生でこれだけは重要だ」と思うポイントだけは、努力でどうにかなると信じる必要がある、と説いています。

受験生なら「絶対に努力で頭は良くなる」と信じるべきですし、モデルになりたいなら「努力すれば綺麗な体系になれる」と信じ切るべきです。人は面白いことに、自分が「努力で成長できる」と信じている分野の能力が伸びていくのです。

硬直マインドセット vs. しなやかマインドセット 行動と結果の大きな違い

ここで、しなやかマインドセットと硬直マインドセットの具体的な違いを比較してみましょう。自分がどちらのタイプに近いか、確認してみてください。

【しなやかマインドセットの人】

  • 考え方:能力は努力で変えられると信じる。
  • 学びへの姿勢:学ぶのが大好きで、成長することに喜びを感じる。
  • 挑戦心:難しいチャレンジを好む。なぜなら、挑戦が難しければそれだけ成長できる可能性が高いから。ゲームならハードモードを選ぶタイプです。
  • 努力の価値:何をやるにも努力は必要だと考える。
  • 失敗への向き合い方:失敗を「どうすればうまくいくのか」という学びの機会だと捉える。
  • 他人との関わり方:他人が成功したら、どんな努力をしたのか、どんなトレーニングをしているのかを学ぼうとする。なぜなら、自分との違いは努力の差だと信じているから。

【硬直マインドセットの人】

  • 考え方:能力は変えられないものだと信じる。
  • 自己像:自分は天才だと思われたい。努力しなくてもすごいというのを見せつけることに喜びを感じる。
  • 挑戦心:難しいチャレンジを避けようとする。もし失敗したら、自分の能力や才能がないことを証明してしまうと考えるから。ゲームならイージーモードを選ぶタイプです。
  • 努力の価値:努力は才能がない人がやることで、自分には必要ないと考えている。
  • 失敗への向き合い方:失敗すると自分の才能のなさを露呈したと感じ、挑戦を避けるようになるため成長しなくなる。
  • 他人との関わり方:他人が成功したら、その人は自分より才能があったからだと考えて脅威を感じる(嫉妬のような感情)。

この考え方の違いが、挑戦心、人から学ぶ意欲、失敗への向き合い方、人との関わり方など、人生の多くの側面に影響を与えるのです。

今日からできる!しなやかマインドセットへの変換術3選

もしあなたが「硬直マインドセットかも…」と感じたとしても、大丈夫です。しなやかマインドセットへと変わる方法はあります。シンプルに「努力で成長できる」と信じられるようになることが大切です。

スタンフォード大学心理学教授である著者も、生徒たちに「人は成長で変われる」ということを繰り返し教えているそうです。

1. 人は努力で成長できることを知る

多くの人が「頭のいい人、普通の人、悪い人がいて、バカな人は一生バカなままだ」と思いがちですが、最近の研究でそれは違うことが分かっています。

実は、脳は筋肉と同じように、使えば使うほど性能がアップするんです。新しいことを学んだり経験したりすると、脳の神経回路網に新たな結合が生まれて、脳が成長していくことが科学的に証明されているんですよ。まるで、最初は片言だった外国人が、コンビニで数ヶ月働いているうちに流暢に日本語を話せるようになるのと同じですね。

「足の速さとかは才能でしょ?」と思うかもしれません。でも、世界記録はどんどん更新されていますよね。それは、毎年ものすごい才能の選手が出ているからだけではありません。正しい練習法や食事法が見つかっているからです。つまり、より正しい方法でひたすら努力する選手がいるから、記録が更新され続けるのです。

このように、努力次第で自分は変われるということを知ることが、まず何よりも大切です。生徒たちにこの話をすると、少しずつチャレンジするようになり、実際に成績が上がっていくという結果も出ています。

大事なのは「才能と努力どっちが大切か」ではなく、「どっちを信じるのか」です。努力で変えられると信じていれば、人は行動をやめないのです。

2. 結果が出たのは才能ではなく努力の差だと考える

例えば、友達や同僚が出世したり、高年収だったり、自分よりも良い大学に進学した時、彼らがもともと頭が良くて才能があったからできたんだ、と思っていませんか?もしそうなら、それは硬直マインドセットの考え方です。

これからは、「才能の差ではなく努力の差だ」と考えるようにしてみてください。優れた結果を出す人は、才能ではなく、優れた勉強方法や研究熱心さ、懸命な努力があったからこそ、自分よりも大きな結果を出せたのだと考えるのです。

「東大に入る人は親も頭がいいって言うし…」と思うかもしれませんが、すごい結果を出す人は、あなたが見ていないところでとてつもない努力をしているものです。才能の差だと思ってしまえば、簡単に諦めもつきますし、努力しなくても済みますよね。でも、その考え方では行動はできません。

うまくいっている人はみんな、自分よりも「正しい努力」をしたからなのだと信じることが大切です。そうすれば、努力次第で自分も同じことができると信じて、行動を続けられるはずです。

3. 結果より成長に目を向ける

しなやかマインドセットの人は、結果よりも「成長」に目を向けています。一方、硬直マインドセットの人は「結果がすべて」だと考えがちです。

「結果がすべて」だと考えると、成長はどうでも良くなってしまいます。例えば、受験勉強を頑張っても合格できなければ、今までやってきた努力はすべて無駄だと感じて絶望してしまうかもしれません。

しかし、しなやかマインドセットであれば、少しずつテストの点数が上がってきていることなどの「成長」に目を向けられます。そうすれば、たとえ今回の結果がダメでも、この成長を続けていればいつか必ず合格できると信じて努力を続けられるのです。

このように、結果よりも成長に目を向ける状態を、この本では「チャンピオンのマインドセット」と呼んでいます。多くのチャンピオンに共通するマインドセットなのだとか。結果も大事ですが、その結果を出し続けるための成長にこそ、目を向けてみてください。

まとめ

今回、「マインドセット やればできる!の研究」を通じて、私たちの考え方がいかに人生に大きな影響を与えるかを学びました。

重要なポイントは以下の通りです。

  • 能力は才能で決まると信じる硬直マインドセットと、努力で能力を伸ばせると信じるしなやかマインドセットの2つがある。
  • 成功の要因は努力と才能どちらとも言えないが、20年の研究で努力で能力を伸ばせると信じる人の方が大きな結果を出している
  • 努力で成長できると考えなければ、そもそも行動できない。
  • 人それぞれ努力でどうにかなると思う部分と、才能だと思う部分が違う。
  • 自分が本気で取り組んでいることは、努力で成長できると思う方が良い結果が出る

そして、マインドセットを変えるための3つの方法は、

  1. 人は努力で成長することを知る
  2. 結果が出たのは才能があったからではなく努力したからだと考える
  3. 結果より成長に目を向ける

全ての物事に対して努力でどうにかなると思う必要はありません 。ただ、今自分が取り組んでいることだけは「努力でどうにかなる」と考えてみることが大切です 。そうすれば、行動を始めることができるでしょう 。


感想

この本を読んで、「マインドセット」という言葉自体は知っていましたが、ここまで詳細に、そして具体的な例を交えながらその重要性と変化のプロセスを解説していることに感銘を受けました。特に、「人は両方のマインドセットを合わせ持っている」という点が印象的でした。漠然と「努力が大事だ」と思っていても、無意識のうちに「これは自分には無理、才能がないから」と決めつけて諦めてしまう部分が、誰しもあるのだと気づかされました。

マイケル・ジョーダンやイチロー選手は、まさに「しなやかマインドセット」を体現しており、その思考が彼らの偉大な結果に繋がっていることがよく理解できます。特に、結果よりも成長に目を向ける「チャンピオンのマインドセット」は、日々の生活におけるあらゆる挑戦に応用できる普遍的な考え方だと感じました。

また、「脳は筋肉と同じ」という科学的な根拠は、努力の意義をより深く納得させてくれるものでした。この記事を読み、自分の固定観念にとらわれず、今取り組んでいることに対して「努力すればできる!」と信じ、行動し続けることの重要性を改めて強く感じました。自分自身の可能性を広げるために、今日から意識して「しなやかマインドセット」を実践していこうと思います。


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