こんにちは。今回は、Adobe Premiere Proで動画編集中にソフトが固まってしまう原因と、その具体的な改善策についてご紹介します。
私自身、ミドルスペックの自作PC(Core i5-12400F / RTX3060 / メモリ32GB / M.2 SSD 500GB)を使っているにもかかわらず、Premiere Proがフリーズする場面に何度か遭遇しました。
「PCのスペックは十分なはずなのに、なぜ…?」と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
1. ストレージ容量や読み書き速度の問題
Premiere Proは、プロジェクトファイルやメディアキャッシュ、プレビュー用データなど多くの一時ファイルをSSD上に生成します。
特にM.2 SSDの容量が不足している場合や、複数の読み書きが同時に走っている場合は、フリーズの原因となることがあります。
✅ 改善策
- SSDの空き容量は20〜25%以上確保しましょう。
- プロジェクトファイルや素材、キャッシュの保存先を別の内蔵・外付けドライブに移動するのがおすすめです。
- Premiere Proの設定で、メディアキャッシュの保存先を変更するとより効果的です。
2. GPUドライバや設定の不具合
RTX3060は動画編集には非常に優れたGPUですが、Premiere Proとの相性やドライバのバージョンによっては安定性が損なわれることがあります。
✅ 改善策
- NVIDIAの公式サイトから最新ドライバをインストールしましょう。
もし不安定であれば、ひとつ前の安定版に戻すのもひとつの方法です。 - Premiere Proの環境設定にて、「Mercury Playback Engine GPU Acceleration (CUDA)」が有効になっているか確認してください。
- 特定のエフェクト使用時に固まる場合は、一度そのエフェクトを外して検証してみるとよいでしょう。
3. メモリの使用状況と仮想メモリ設定
メモリ32GBは一見十分に思えますが、4K素材や複数のレイヤーを使用している場合はRAM使用率が100%近くになることがあります。その結果、PCが仮想メモリに切り替わり、動作が極端に重くなることがあります。
✅ 改善策
- Premiere Proの「メモリ」設定で、最大限メモリを割り当てるように設定してください(例:28GB)。
- 不要なアプリケーションや常駐ソフトを起動前に終了しておくと安定します。
- Windowsの仮想メモリ(ページファイル)を自動管理に設定するか、**固定サイズ(例:32GB)**に設定してみてください。
4. ソフトウェア設定の破損やバグ
長期間使っていると、Premiere Proの設定ファイルやキャッシュが破損してしまい、予期しない動作が発生することがあります。
✅ 改善策
- 「Shift+Altキーを押しながら起動」することで環境設定をリセットできます。
- 「環境設定 → メディアキャッシュ → 削除」で、キャッシュをクリアしてください。
- ソフト自体に不具合がある場合は、一度アンインストールして再インストールするのも手です。
5. プロジェクトファイルの肥大化・破損
長く使っているプロジェクトファイルには、不要な素材や編集中に壊れたデータが残っている可能性があります。
✅ 改善策
- プロジェクトファイルを別名で保存し、整理した状態で再構築してみましょう。
- 使用していない素材やシーケンスは削除または非表示にしておくと負荷が減ります。
- 必要であれば、「XML形式で書き出して、新規プロジェクトに読み込み」する方法もあります。
補足:さらに安定させるためのポイント
- プロキシファイル(軽量化された映像)を作成して編集すると、プレビュー中のフリーズを大幅に減らせます。
- 編集中はOneDrive、Google Drive、Dropboxなどのクラウド同期を一時停止するのも有効です。
- フリーズのタイミングを確認するために、Windowsイベントビューアでログを確認すると原因が絞り込みやすくなります。
まとめ
高性能なPCを使っていても、設定や保存先の選び方、ソフトの使い方次第でPremiere Proは不安定になることがあります。
上記の対処法を実践することで、多くのフリーズは解消されるはずです。快適な動画編集環境を整えるためにも、ぜひ一度ご自身の設定を見直してみてくださいね。