今回は、YouTubeやブログで大人気のお金に関する情報を発信されている両学長さんの著書「本当の自由を手に入れるお金の大学」について、その要約と私の感想をブログ記事としてお届けします。
「自分の好きなことをして自由に生きていきたい!」そう思っている方は多いのではないでしょうか?でも、お金がないために、人生の大半を好きでもない仕事に費やしている方もいるかもしれません。
この本は、そんな現状を打破し、「本当の自由」を手に入れるための具体的な方法を教えてくれる、まさに「お金の教本」のような一冊です。私もこの本を読み解きながら、その知恵を皆さんに共有したいと思います。
それでは、早速「お金の大学」の授業を始めましょう!
「本当の自由」って何?お金の大学が教える定義
まず、この本で最も重要な概念である「本当の自由」の定義から見ていきましょう。
ズバリ、**「自由とは、資産から得られる収入が生活費より多い状態である」**と定義されています。
これ、どういうことかというと、例えば月に30万円の生活費がかかっているなら、不動産や株といった「自分の代わりに働いてくれる資産」から毎月30万円以上の収入が得られていれば、その時点であなたは自由だということです。
「でも、貯金がたくさんあれば自由なんじゃないの?」と思うかもしれません。しかし、仮に1億円の現金があっても、それが毎月減っていく一方では不安がつきまといますし、いつかは底をつきます。それはあくまで「期間限定の自由」に過ぎず、本当の自由とは言えないのです。
真の自由を手に入れるためには、いかにして「資産収入 > 生活費」の状態を作り出すか。これがゴールとなります。
自由を手に入れるための3つのステップ
このゴールを目指すために、「お金の大学」では大きく分けて3つのステップが提唱されています。
- 生活費を小さくする(節約)
- 副業を始めて収入を増やす
- その資金を元手に資産を買って大きく育てる
この3つのステップを順に進めることで、誰でも経済的自由を手にすることが可能になります。まずは、最も重要な「穴の開いたバケツに水を入れるような状態」を防ぐための最初のステップから見ていきましょう。
自由への第一歩!固定費を徹底的に削減しよう
節約と聞くと、「食費を削る」「趣味を我慢する」といったイメージがあるかもしれませんが、この本で最も強調されているのは、**「固定費を見直すこと」**です。固定費は毎月必ず出ていくお金なので、ここを削ることが最も効果的なのです。
見直すべき主要な固定費は以下の5つです。
通信費の見直し
スマホ代やインターネット代は、格安SIMに切り替えることで大幅に削減できます。例えば、mineoや楽天モバイル、povoなどを活用すれば、月々のスマホ代を2,000円台にすることも可能とのこと。年間で見れば大きな節約になります。
光熱費も意外と削れる!
電力会社も、実は自由に選べるようになっています。ほとんどの人は最初に契約した電力会社を使い続けていますが、安い電力会社に切り替えるだけで、月1,000円、年間で1万円以上の節約がずっと続きます。一度の手続きで済むので、面倒に感じてもやる価値は十分にありますね。
あなたの保険、かけすぎていませんか?
日本人は保険にお金を使いすぎている、と著者は指摘しています。2021年のデータでは、生命保険料だけで1世帯あたり月に約3.1万円、年間38.2万円も払っているというから驚きです。
では、どんな民間保険に入っておくべきか?結論から言うと、**「火災保険と自動車保険の2つだけでいい」**とされています。もし自分が亡くなって生活に困る家族がいるなら生命保険も検討の余地がありますが、基本的にはこの2つで十分とのこと。
なぜなら、私たちはすでに「世界最強の保険」とも言われる健康保険に入っているからです。毎月の給料から天引きされている健康保険のおかげで、病気やケガの治療費は3割負担で済み、高額な医療費がかかる場合でも「高額療養費制度」を使えば実質10万円程度の負担で済むのです。民間の保険は、確率的に見れば「損をするギャンブル」にかけいるようなものだ、とまで言われています。
家賃は最大の固定費!持ち家より賃貸が賢い選択?
家賃もまた、毎月の固定費の中で特に大きな割合を占めます。ここをいかに安く抑えるかが、自由を得られるかどうかの大きな分かれ道となるでしょう。家賃が安ければ、その分、副業に時間を割くこともできます。
そして驚くべきは、「持ち家」に対する考え方です。日本では、基本的に購入した瞬間に資産価値が2〜3割下がってしまう新築住宅が99.7%を占めているそうです。さらにローン金利、固定資産税、修繕費などを考えると、マイホームは多くのケースで「負債」(自分のポケットからお金を奪っていくもの)になる、と解説されています。
著者は、自分のポケットに毎月お金を入れてくれる「資産」を買うべきであり、自分のポケットからお金を出してしまう「負債」ではない、と強調しています。そのため、お金に余裕があって一括で買える場合を除けば、安い「賃貸」がおすすめされています。
車は「キングボンビー」!?手放す勇気を持とう
車も家と同じく、毎月の固定費の中でも特に大きいものです。車を持つと、車両代だけでなく、ガソリン代、保険代、駐車場代、自動車税、消耗品などで月々約6万6,000円もかかると言われています。
「こんなにかかるなんて、まるでキングボンビーだ!」と、思わず膝を打った方もいるかもしれません。都会だけでなく、田舎に住んでいて車が必須な場合もあるでしょう。しかし、本当の自由が欲しいのなら、原付、電車、レンタカーなどで対処できないか、月6万円以上をかける必要があるのか、一度検討する価値がある、と著者は提案しています。
もしどうしても車を買うなら、フェラーリやアルファードのように「高く買っても高く売れるもの」を選ぶ方が、結果的に安く済むことが多いそうです。これは、中途半端なものを買うより、ロレックスのような高価でも資産価値を保つものを選ぶという考え方にも通じます.
収入を爆上げ!副業で稼ぐ力を身につけよう
生活費をぐっと抑えられたら、次はステップ2の「副業を始めて収入を増やす」です。なぜ副業が必要かというと、本業の給料だけではなかなか収入が増えない上に、資産を買うためにはまとまったお金が必要になるからです。
ブログ、YouTube、音声配信、ハンドメイド、プログラミングなど、副業の選択肢はたくさんあります。当たれば収入が大きく増え、節税や経費も使えるようになります。
もちろん、副業で一発当てるのは至難の業です。努力しても一円にもならない、どころか赤字になることも十分にあり得ます。それでも、経済的な自由を手に入れるためには、どうしても乗り越えなければならない壁だ、と著者は語っています。
ここで、ステップ1の「固定費削減」が生きてきます。生活費が低ければ、本業で生活費を賄いつつ、残りの時間で稼げるか分からない副業に挑戦しやすくなります。固定費が高いままだと、確実な残業やバイトを選んでしまいがちですからね。
最初は遊ぶ時間などないかもしれません。最終的に楽な生活を手に入れるためには、一時的に猛烈に働く必要がある、と本では述べられています。まずは会社を通さずに自分で「100円でもいいから稼ぐ」という経験をすることが大切です。
フロー型より「ストック型」ビジネスを目指すべし
副業やビジネスには、「フロー型」と「ストック型」の2種類があります。
- フロー型ビジネス:自分が動いていないと収入が途絶えてしまうビジネスです。例えば、依頼を受けて絵を描いたり、記事を書いたり、クッキーを販売したりするような仕事です。自分が作業を止めると収入もストップするため、体調を崩しても休みにくいというデメリットがあります。
- ストック型ビジネス:一度作ってしまえば、その後も継続的に収入が入ってくるビジネスです。自分のブログやYouTubeチャンネル、電子書籍などから広告収入を得るケースがこれに当たります。自分が休んでいても過去に作ったコンテンツが見られてお金が入ってくるため、比較的自由な働き方ができます。
一人で小さく副業を始めるのなら、断然「ストック型」を目指すのがおすすめです。例えば、クッキーを作るのが好きなら、その過程を動画にしたりレシピを電子書籍で販売したりすることで、フロー型からストック型に切り替えることも可能です。
副業や自分のビジネスで稼げるようになると、会社への依存度が薄まり、上司からの理不尽な要求や残業、休日出勤も断れるようになります。見える世界が一変するはずです。
稼いだお金で資産を大きく育てる!インデックス投資がおすすめ
ステップ2で収入を増やせたら、いよいよステップ3の「資産を買って大きく育てていく」段階です。
「本当の自由」とは資産からの収入が生活費を上回ることでしたね。その資産とは主に「株」と「不動産」を指します。副業はいつか「オワコン」(終わったコンテンツ)になる可能性もありますが、株や不動産は長い目で見れば安定した収入をもたらしてくれる可能性が高いとされています。
「サラリーマンの給料で直接株や不動産を買うのはダメなの?」と思うかもしれませんが、給料だけでは投資に回せるお金が少なすぎます。手取り20万円や30万円では不動産は買えませんし、株もほんの少ししか買えないため、経済的自由を手に入れるまでに時間がかかりすぎるのです。だからこそ、まずは副業でしっかり稼ぎ、そのお金で株や不動産を買っていくのが良い順序だ、と著者は強調しています。
重要な注意点として、副業で稼いだお金でタワーマンションに住んだり、高級車に乗ったり、ブランド品を買ったりしてはいけません! 欲しいものは自分で買うのではなく、「全て資産に買ってもらう」という考え方を持ちましょう。
投資初心者に最適!「インデックス投資」とは
資産の中でも特に本書が推奨しているのが**「インデックス投資」**です。
インデックス投資は、
- 参入障壁が低い(始めやすい)
- 手数料が安い
- 投資のプロでも勝つのが難しいパフォーマンスを誇る
といった特徴があります。
具体的に言うと、インデックス投資とは「市場全体に投資して平均点を獲得していく投資」のことです。代表的なものに、アメリカを代表する500社の平均値を表す「S&P500」や、日本を代表する225社の平均値を表す「日経平均株価」などがあります。つまり、S&P500に投資するということは、実質「アメリカ経済全体を買う」ようなイメージなのです。
本書では、具体的な投資信託として、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)、楽天・全米株式インデックスファンド、eMAXIS Slim全世界株式などがおすすめされています。これらを「ドルコスト平均法」(定期的に定額を買い付ける方法)で買い付けていけば、まず間違いないだろう、とのことです。
詐欺や怪しい投資話には絶対に乗らない!
せっかく副業でお金を稼ぎ、資産を築き始めたとしても、詐欺にあって一夜にして無一文になってしまうケースも少なくありません。お金が稼げるようになると、怪しい儲け話が舞い込んでくることが増えるからです。例えば、「年利30%以上の投資話」や「新築ワンルームマンション投資で楽して儲かる」といった話。時には銀行ですら、手数料の高い投資商品を勧めてくることがあるそうです。
だからこそ、自分でしっかりお金の勉強をして、怪しい話に騙されないように「金融リテラシー」を高めておく必要があります。大前提として、「うまい投資話はあなたのところにはやってこない」ということを理解しましょう。他人があなたの儲けのために一生懸命動くことはありません。みんな自分が得したいから動いているのです。
欲を出しすぎず、堅実にインデックス投資などで「3〜10%くらい」でお金を増やしていくのが、今のところのベターな選択肢だ、と著者は締めくくっています。
自由になっても「幸せ」とは限らない?本当の人生はここから
ここまで経済的自由を手に入れるための具体的な道のりを見てきましたが、最後に、この本の哲学的なメッセージに触れておきたいと思います。
それは、**「自由が幸せとは限らない」**ということです。
例えば、生活費を上回る資産収入を得て、平日の昼間からサウナに行き、好きなだけゲームができるようになったとしても、意外とそれが幸せとは限らない、と著者は語ります。何もやることがなくなって、「みんな一生懸命働いているのに、俺は何をしているんだ」と感じ、孤独感や不安、虚無感を抱く人も多いそうです。
哲学者アドラーは、「自分が他人の役に立っているという感覚が幸せにつながる」と言っています。人は自分が必要な存在だと感じていたいものなのです。実際、お金持ちで稼ぐ必要がないのに働き続けている人は非常にたくさんいる、とのこと。
つまり、自由になったからといってすぐに幸せになるわけではない、むしろ「そこから先に本当の人生が始まる」と言っても過言ではありません。膨大な時間を使って好きな仕事をしてもいいですし、寄付やプレゼント、趣味に没頭したり、旅行に行ったりするのもいいでしょう。何にせよ、お金と自由を得たら、**「自分を深く知り、夢中になれるものを探していく必要がある」**のです。やることがないと、人生はあまりにも退屈に過ぎてしまうから、と締めくくられています。
まとめ
「本当の自由を手に入れるお金の大学」は、経済的自由の定義から具体的な行動ステップ、そしてその先の人生の過ごし方まで、非常に実践的かつ深い示唆に富んだ一冊でした。
- 経済的自由とは、「資産から得られる収入が生活費より多い状態」である。
- そのための3ステップは、「生活費を小さくする」「収入を増やす(副業)」「資産を買って育てる」。
- 固定費削減が節約の鍵。通信費、光熱費、保険、家賃、車の見直しが重要。特に保険は健康保険が最強。
- 副業で収入を増やし、特に一度作れば継続収入が見込める**「ストック型ビジネス」**を目指す。
- 稼いだお金は贅沢に使わず、株や不動産といった資産に投じる。中でもリスクが低く手数料も安いインデックス投資が初心者にもおすすめ。
- 金融リテラシーを高め、詐欺や怪しい投資話には手を出さない。
- 最後に、経済的自由が手に入っても、それが必ずしも「幸せ」とは限らない。自由になったその先で、「自分が夢中になれるもの」や「他人の役に立つこと」を見つけることが、本当の人生の始まりである。
感想
この「本当の自由を手に入れるお金の大学」は、まさに現代を生きる私たちにとっての「人生の攻略本」だと感じました。単にお金儲けのノウハウを羅列するのではなく、冒頭で「本当の自由」を明確に定義し、そこへ至るための具体的な道筋を、誰もが理解できる言葉で丁寧に解説している点が素晴らしいです。
特に印象的だったのは、生活費の削減、中でも「固定費」にフォーカスする大切さです。目先の安いものを買うのを我慢するのではなく、通信費や保険、家賃といった「毎月出ていく大きな出費」を根本から見直すという考え方は、すぐにでも実践できる非常にパワフルな戦略だと感じました。まさに「穴の開いたバケツ」を修理する、という例えが的を得ています。
また、副業の重要性、そして「ストック型ビジネス」への意識付けは、収入を労働時間に依存させないための賢いアプローチだと感銘を受けました。ただ稼ぐだけでなく、持続可能な収入源を構築するという視点は、長期的な自由を目指す上で不可欠だと再認識しました。
そして、最後に語られる「自由が幸せとは限らない」というメッセージは、単なる経済的成功を超えた、人生の本質に触れる部分だと感じました。お金はあくまでツールであり、その先にある「どう生きるか」「何に夢中になるか」という問いこそが、真の豊かさにつながるという深い洞察は、読後の心に強く響きました。
この本は、お金に対する漠然とした不安を抱える人、現状を変えたいと願う人にとって、具体的な行動を促し、未来への希望を与えてくれる一冊となるでしょう。私もこの学びを活かし、より豊かな人生を築いていきたいと思います。皆さんもぜひ、手に取ってみてはいかがでしょうか。